和食を簡単に!

ちょっとした「コツ」や「黄金比率」で簡単に作れる和食のご紹介

高野豆腐を煮る

今回は高野豆腐のご紹介です。

皆様は高野豆腐はお好きでしょうか?

 

私自身、子供の頃はあまり好きではありませんでした。

噛むと甘辛く、グニュっとした食感に歯茎がむずむず

食感も味付けも好きではなかった。

 

この仕事では、高野豆腐は法要料理に必ずといって良いほど入ります。

そのおかげで(?)今では好きな食材の1つになりました。

 

ちょうど時期的にもお盆です!

高野豆腐について、少し書いていきます。

高野豆腐について

高野豆腐は、豆腐を凍結させます。

それを、低温熟成させた後に乾燥させた物です。

一度凍結させる事によって、

豆腐の水分が膨張し凍結。

それが

解凍によって水分だった部分が空洞になり、スポンジ状の食材へと変化する。

なので

日本農林規格(JAS)の正式名称は「凍り豆腐」

 

起源

起源については偶然の賜物。

冬期に豆腐を野外に放置していたら偶然に発見されたと言われている。

精進料理の1つとして全国に広まる。

 

健康に良い食材?

昔から健康によい!と言われていたが

近年の研究ではレジストタンパクが多く含まれている事が判明される。

人対象の試験では

LDL低下・・細胞の膜を作ったり、腸内で脂肪分解する物質の原料

HDL上昇・・血中のコレステロール上昇を抑え物

等の、食後中世脂肪上昇抑制等が報告され、

健康食材としてのニーズが高まっている。

 

レジストタンパク質とは

体に吸収されにくい特性を持つタンパク質

消化され難い事により、吸収される前のコレストロールと結合して

対外に排出する効果を持つ

 

 

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では、高野豆腐を炊いていきます!

高野豆腐の炊き方

材料

高野豆腐

出汁(何でも良い)15:薄口醤油0,6:濃口醤油0,2:味醂

砂糖(お好みで)

差し鰹

 

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 1:お湯(50~60℃)たっぷりのお湯で戻していきます

  (商品によって戻し時間にばらつきがあります)

   戻ったかの目安として

   親指と中指で挟み、中に芯がなければ戻っています

   芯を感じたら、もうしばし放置して置きましょう

  *私の目安ですが、60℃のお湯が常温程度になれば大体OK

    といった感覚で行なっています

2:柔らかく戻ったら一度ボウルに移し変え、水を入れます

  その後、高野豆腐を両手で挟み水分を軽く絞ります

  下記の写真のような、濁った水ではいけません!

  この作業は非常に大事です

  何度も行い、濁り水にならなくなるまで繰り返します

 (写真が2日目です。4~5回ほど行なえばOKです)

 

 

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3:差し鰹の準備をします

  (私の場合)

  クッキングペーパーに、たっぷり鰹削り節を包みます

 

差し鰹とは

煮物等に鰹の旨みを加える煮方の1つです

追い鰹ともいわれる事もあります。

 

が、

 

私の解釈では少し意味が変わります。

追い鰹とは

基本的に鰹出汁で炊いている物に、「追加の鰹風味の後追い」として行なう仕立て。

 

差し鰹とは

鰹出汁以外で炊いている物に、「鰹の風味」を加えるために行なう仕立て。

 

若干違いはありますが、一般的にはどちらでも良いと思います。

 

 

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4:今回は椎茸の戻し汁から炊いているので、差し鰹となります

5:切り分けた高野豆腐を鍋に並べ、割り出しが注ぎます

6:鍋に火をかけ沸いてきたら、お好みで砂糖を加える

7:差し鰹を加え、フツフツ程度の火加減で20~30分炊いていく

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8:出汁の色合い的には下記のような

  澄んだ濃い黄金色

  に仕立ててみました

 

 出しの濁りの原因には

  • ②の作業工程をしっかり行なったかどうか
  • 強火でグツグツ炊き過ぎによる、高野豆腐の破損片の浮遊

この2つのポイントさえ抑えれば

お好みの味わいにより

出汁の色合いは味付け如何で変わりますが

出汁の濁りが出ることはありません!

 

9:この段階になれば、高野豆腐の出来上がりになります

 

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さしそせそ

ここで1つ

煮物の基本とされるさしすせそ

について考えていきたいと思います。

 

皆様はすでにご存知かと思います「さしすせそ」

さ ・・・ 砂糖

し ・・・ 塩

す ・・・ 酢

せ ・・・ 醤油

そ ・・・ 味噌

 

さて質問です!

 

煮物を煮る時に、最初に入れる調味料はなんでしょうか?

 

・・・

 

 

・・・

 

そのとおり! 正解です!

 

お砂糖です。

 

分子レベルでの話で、素材に入り込むには・・・

云たらカンたら

といった話を聞いた事があるのなら

大抵、答えは「砂糖」になります。

 

でも

実際には

煮汁は炊いている間にどんどん蒸気し、水分量は減っていきますよね?

最初に投入する砂糖の量は、どの段階まで水分量が減った事を計算していますか?

レシピに記載されている醤油の量は、どの段階での量なのでしょう?

蒸発を考慮していない水分量?

それとも

減った水分量に対して? 

 

鯖の味噌煮でしたら、もっと難しくなります。

理由は

レシピの水分量に対して、

砂糖と醤油と蒸発を計算しつくした後の最後で味噌です。

 

もう無理です・・・

 

実際の調理では

最初の段階で、ある程度の調味料を加えます。

当然、煮詰まります(蒸発)

それを計算しながら、味を確認しながら

都度つど調味料を差し込んでいきます。

 

最終的に、思う方向へ味を決めていく!

 

要は

工程ではなくて嗜好です!

美味しければ良いんじゃない!!

 

最後に

この記事が皆様の「煮物考察」の一助になれれば嬉しいです。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

  

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