和食を簡単に!

ちょっとした「コツ」や「黄金比率」で簡単に作れる和食のご紹介

松きのこ

”松キノコ”というキノコをご存知ですか?

広島県世羅町にある、世羅きのこ園で栽培されている人工栽培きのこです。

この広島県世羅町は、かつて松茸の大産地でした。

松茸はいまでも人工栽培が出来ないとされています。

”かつて”と書いたのは、今では大産地として収穫することが出来なくなった事を意味しています。

 

需要と供給

 

天然で希少性の高い物が必ずといってもいいほど歩む道です。

 

松きのこ自体は、ちょっと前に「人工松茸」として一躍 ”時のきのこ”になりました。

しかし

大学での研究の結果

 

これは椎茸です!

 

がび~ん

 

生産者はショック

消費者からはクレーム

”時のきのこ”は、一時期のブームで終わってしまった様に思ってました。

私自身もあまり関心に無く、すっかり忘れていた所

先日友人からお土産として頂いたのが写真の「松きのこ」!

 

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松きのこは、ビタミンD・亜鉛・βグルカン等栄養が豊富です。

傘の裏の匂いは、私は新鮮なマッシュルームのような気がします。

 

松キノコの大きな特徴は

 

生食可能と謳われている事!

 

人工栽培で汚れや虫食いが無いのも、生食可能にしている大きな要因の一つです。

とはいっても

昨今、普通に出回っている多種の人工栽培キノコ全てが生食可能ではありません。

加え天然のキノコも同様です。

基本的にはキノコ類は加熱処理をするものなのです。

唯一、ホワイトマッシュルームだけは生食可能としられておりました。

しかし

もともとキノコ類は食物繊維が豊富なので消化にはよくない食材です。

なので、

生食は勿論のこと、加熱した場合でも一度に大量消費は控えた方がいいと思います。

 

どうしてキノコ類を生食するのを控えるのでしょう 

 

何故か?

  • キノコの傘の裏側のヒダヒダには、雑菌が付着している可能性が高い
  • 熱に弱い揮発性の有害物質を含む事で、動物からの捕食を防いでいる
  • キノコ自体の中に虫などが潜んでいる

 

シアン ・ ホルムアルデヒト ・ ヒスタミン

 

なんとなく、どこかで聞いた事があるようなものですね。

 

ん~

 

科捜研の女や、サスペンス劇場などで”毒殺”で使用されるアレです!

 

まぁ~流石に食用キノコでの事件発生はありえませんが・・・

 

食用キノコに含まれているこれらの成分に熱を加える事により、人体への害は

ほぼ考えなくても良い値になります。

注意点

ただし、過食や暴食加え個人の持つ体調などを考慮しなければなりません。

 

 

 

 

私のここ最近の憂慮は

近年一般の方がサイトやブログで新たな食の動きである低温調理や生食嗜好

実践し配信していることです。

 読みませて頂くと、どの「話」も勉強になる物ばかりです。

 

低温調理や、生で食す食材の幅が広がることでの、楽しみや喜びは人生にとって

大変に有意義で素敵なことだと思います。

 

科学の進歩により、今まで閉じられていた扉が開いた事象も多くあります。

しかしながら、人間の体は数千年の歴史上ほとんど変わらない。

  

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 私は調理において、特別に保守派というわけではありません。

どちらかといえば、新しいもの好きです。

 

ただ、私達プロがお客様へ提供する料理において

 

賭け はないのです。

 

多分大丈夫・きっと平気・なんとかなるんじゃない?

ではなく

 

絶対に大丈夫! と言える位の”安全意識”をもって行っています。

 

低温調理を行うにあたり注意点 (全て芯温計測での事)

・危険な温度帯を知ること(17度~55度)

・各種細菌が死滅する温度帯がある(菌によって違いがある)

例)60℃で20分でサルモネラは死滅するが、60℃到達時=全死滅ではない。

  一般細菌死滅温度の推奨は、75℃で1分以上の加熱がガイダンスにある。

・100℃以上の加熱によっても死滅しない菌がある事を知る

・芯温計測(数字)を絶対的と思わない事。

・加熱調理と同じ位、冷却時間にも注意を払う事。(直ぐに食べるが望ましい)

・ホルモンなどの内臓系にはE型肝炎ウイルスが付着する場合がある、それらは

 低温調理での殺菌や滅菌は出来ない 

 

等、目には見えない菌を如何に死滅させ安全な食事に変えていくには、

温度帯の意味としっかりとした細菌への知識、調理知識が必要となります。

 

私は、このような知識を学んだのは「真空調理」導入からでした。

それまでは、「勘」と「経験」からの判断を先輩から教わり、実践して自身の経験に

換えてました。(従来の調理概念)

 

真空調理では、勘や経験ではない「温度」と「時間」の仕事となり

 「温度」temperature  「時間」time の両頭文字えのを取り

TT調理 もしくは TT管理 によって料理を考えていくことになります。

 

友人から”松キノコ”を頂いて、直ぐに頭に浮かんだのは

 

面白い食材だな!  

 

次に浮かんだのは

 

お客さんに「生食で出した場合」の安全性は?

 

でした。

 

生食可能が一つの売り文句です!

松茸の様な風貌の「松キノコ」

新鮮な松キノコは刺身としてだせるかもしれない?

 

ということは

 

新鮮な刺身対応可能な魚と同じ感覚でしょうね。

新鮮な魚であれば、

焼いても煮ても蒸しても非常に美味しいのは間違いなし!

 

ということは

 

松キノコも同様に、火を入れて食べても美味しいはず!

今後、新鮮な松キノコでいろいろ試作をしていこうと思います。

 

 

もう一言

私自身、「きのこ」といえば

秋の味覚としての意識があり、秋の献立や料理に取り入れていました。

調理以外の観点からは

近年の研究でキノコの持つ有効成分が、がん予防の働きがあるとか、

血液をサラサラにする力や、内臓脂肪を抑える効果まであると言われています。

明確な効果を示すのは難しいと思います。

それでも、

キノコは昔から体に良い食べ物の一つとして挙げられていたのは確かです。

体に負担をかけずに安心安全にキノコを食べていくことは、健康をキープすること

の一助に繋がるかもしれません。

 

 

 

最後に

この記事が皆様の「食の安全」の一考察になれば嬉しく思います。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

 

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