和食を簡単に!

ちょっとした「コツ」や「黄金比率」で簡単に作れる和食のご紹介

旬 ショウジンガ二! 蟹を選ぶ基準は?  

今回は蟹のお話です。

先ずは、磯ガニ

 

日本全国の海岸等で見かける小さな蟹達。

「イソガニ」   特徴はハサミの付け根に袋状の物がある事

ヒライソガニ」 上記と近縁種で甲羅の色が様々あります

「イワガ二」   テトラ帯によくいるすばしっこい蟹です

ショウジンガニ少し大きい蟹です。テトラ帯によくいます

「ベニツケガ二」 外見は渡り蟹に似ているが、名の通り非常に赤っぽい

 

 

食用外(食べてはいけない磯ガニ)

オオギガ二

スベスベマンジュウガ二

 

これからのシーズン、海に出かける機会が多いと思います。

海岸でのバーべキューは、とても思いで残るイベントですね。

釣った魚や、海岸や磯で見つけた海の幸がバーベキューに華を添えるかもしれません。

くれぐれも、分からない素材は扱わないようにして下さい!

楽しい時間をより長く安全にお過ごしください!

 

今回は「ショウジンガニ」がたまたま入手したので、UPしてみました。

こちらのサイズは10cmほどです。

  • 生息地域  岩手以南から沖縄までと広域
  • 旬は    夏
  • 価値は   安価だが、市場への入荷は少ない
  • 寿命    1年~3年ほど

 

ショウジンガニの特徴

  • はさみ脚の部分にある、赤い斑点状の突起物です。
  • 脚や甲羅に細い毛が生えている

 

 

f:id:japanasechef:20180722122756j:plain

甲殻類は、基本的に活きた物を仕入れるようにしましょう。

今は瞬間冷凍物もあり、冷凍品でも生食が可能な物も出てきていますが

余程の信用がなければ加熱処理をお勧めします。

 

加熱の仕方(活け物)

  1. 甲殻類が入る大きさの鍋に塩を入れ火にかけておく
  2. たっぷりの氷水を、ボウルに用意します
  3. 活け物を氷水に入れ込みます(氷〆と言うやり方です)
  4. 10分もすれば動かなるので、神経〆します
  5. 沸いた鍋に甲羅を下、腹側を上にしていれ茹でます
  6. 茹で上がったら甲羅を下向きにザルに上げます

f:id:japanasechef:20180728101536j:plain

(H30 7月28日 追記 伊勢海老の氷〆)

別な方法も(活き蟹の場合)

  1. 活き蟹を水の張った鍋に入れる
  2. 10分ほど置いておく(水〆)
  3. 中火にかけじわじわ温度を上げていく
  4. 最終的にゆらゆら沸く程度までなったら、塩を入れ茹で上げる

どちらのゆで方も、素材の大きさによるので断言できませんが

15~20分位が標準的な茹で時間です。

 

活け物の場合、いきなり沸騰したお湯にいれると

自切という自らの脚を切り離す行動に出ます。

これは、

切り離した脚に捕食者が注意を向けている内に

その場から避難する時間を稼ぐ為の行動と言われています。

上記の茹で方はどちらも「自切」させない為の工夫でもアリ

見た目をより良く見せる為の知恵でもあります。

 

f:id:japanasechef:20180722122802j:plain

 

茹で上がりました!

もともと赤掛かった色合いの蟹でしたので、

茹でた状態では更に赤見がかかりました!

 

この「ショウニンガ二」は蟹としては

 

食べる身が少なすぎ!

 

なのです・・・

 

このような可食部位の少ない蟹の調理法としてベストなのは

 

味噌汁

 

だと思います!

味噌汁で仕立てる目的ならば、

水から茹で上げる方法が理にかなっています。

 

塩味の方向もあるのですが、

甲殻類独特の香りが少し気になります・・・

かといって

葱やら生姜やらの香味野菜で打ち消したら

なんのこちゃ?

ですよね。

 

私個人的にも、味噌との相性が

ベストマッチと思います。

 

まぁ~ちびちび摘むのも

磯ガニの味わい方の一つですね!

 

 

 

しかし

蟹の旬と聞いて想像するのは

「冬」ではありませんか?

 

何故、冬なのか?

このことは、蟹漁の解禁日に関係しており

日本では蟹を獲る期間は決まっています。

しかも、蟹の種類によっても違うのです。

ズワイガニ・毛蟹・花咲ガニ・タラバガニ・渡り蟹

これらのメジャーな呼び蟹の他にも

地方での呼び名としての「冠蟹」も該当します。

 

大方の蟹は、晩秋頃に漁が解禁されるので

冬が旬となるのです。

 

どうして蟹は高いのか?

上記でも記述しました、期間限定の漁であり

もともと資源的に

昔ほど豊富ではなくなった

ことが要因です。

それ故に蟹漁には禁漁期間が設けられ

資源の保護を義務付けられています。

 

2~3年ほど前の事ですが

ズワイガニの初競りで

1杯130万円の値が付いたそうです!!

いったい誰の口福となったのでしょうか?

 

流石 活け初物!

 

だけど

蟹一杯で130万円とは・・・

 

活き蟹の美味しさは必然的でしょう!

 

しかし、

蟹の唯一の難点

 

死んだ蟹を調理するのは、非常に恐い!

 

正直いって

お客様に出す為の仕事にしたくない

と強く思っています。

 

ここで一つ定義として

死んだ蟹 = 危険

 

では無く

 

いつ死んだか分からない蟹  = 危険

 

という認識です。

 

”さっきまで活きていた蟹”でどのような保存のされ方をしたのかが

分かればそれに対処すれば良いのですが、不明な物はどうも・・・

 

極端な話ですが

 

瀕死状態の活き蟹と、浜茹でされた冷凍蟹(解凍もいい)

どちらを扱うか?

 

答えは

 

まだ、どちらともいえません。

 

は?

 

きっと皆様も流れ的に

浜茹で冷凍だと思ったのではないでしょうか?

 

何故どちらでもないのか?

 

瀕死の蟹は勿論の事、

浜茹で = 新鮮な蟹を茹でている事

には直結しないからです。

 

ここでもう一つのキーワードが必要なのです!

 

活きた蟹をそのまま浜茹でした蟹

であれば

私なら完璧に、浜茹で物を選びます。 

 

 

【かにまみれ】新鮮な4大蟹を中心に、北海道近海で獲れた海産物を全国へ直送いたします。 ・市場にあまり出回らない流通希少の業界最高水準「4特」ガニをチルド発送 ・他店がやりたがらない未冷凍(チルド)は、浜茹での風味そのまま! ・過去に「安かろう悪かろう」で苦い経験をしたお客様からの支持多数! 今年は蟹の水揚げ量が去年の半分以下になっており、年末に向け市場の流通量が激減するため、 在庫切れする店舗が続出することが予想されます。 しかし当店では、独自ルートにより相当数の商品確保を行って参りますので、 比較的品切れによる失注の心配はございません。 【かにまみれ~北の国から直送便】 https://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=2ZLJH6+AAX2NM+2GN4+64RJ7

 

 各メーカーがそれぞれに強い思いをもって

販売にかけている様子が見受けられます!!

情報社会ですので

一昔前みたいな、

売ったら関係ない!では通用しなくなっている。

その流れが

メーカーにとっても、消費者にとっても

お互いに良い結果になってます。

それでも

通販で購入の際には

直接にメールでも電話でもして

自分自身が納得して購入する事をお勧めします!

 

期待値が高い「蟹」ですから。

 

私個人的には

仕事でなければ、磯ガニで十分満足しますね!

(でも、高価な蟹も食べたいけど・・・)

 

最後に

この記事が「磯ガニ&高価な蟹」への一考察になれれば嬉しく思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。