和食を簡単に!

ちょっとした「コツ」や「黄金比率」で簡単に作れる和食のご紹介

イエローキング!

イエローキングというメロンをご存知ですか?

黄色いノーネットメロンです!

ノーネットとは”網目が無い”という意味です。

 

網無しメロンの品種は意外と多く、

プリンスメロン」 「ホームランスター」 「キンショウ」  「イエローキング」

(2月~7月)    (1月~3月)    (4月~6月)   (5月~7月)

 

*まくわ瓜はメロンなのかなぁ?

 

下記の写真はイエローキングです。

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重さは大体1kg前後あります。

イエローキングにはタグシールが張ってありまして、そこには見慣れぬ記載が・・・

 

フーコク交配

 

フーコク交配とは

奈良県にある、(株)萩原農場さんの登録商標です。

シールタグといい、イエローキングの姿といい、存在感がばっちりです!

 

先ほど1kg前後と記載しましたが

どの位の大きさかの比較に、

私が普段職場にもっていく水筒(300ml)と並べてみました。

どうでしょうか?

 

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何かに似ているなぁ~ と思っていましたが

 

子供用のボーリングの玉!?!?

 

ボーリング玉程のサイズで、しかもずっしり実が詰まっている感じです。

切り方は縦でも横でも目的にあった切り方でいいですね。

私はいつも上部にあるヘタから真下に切り分けてから、種をスプーンでこそぎ取り

用途に合わせて切り分けていきます。

 

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一気に使い切れれば問題ないのですが、そうでない場合は

切り口にラップをピタッと貼り付けて、空気に触れないようにしておきます。

空気は全生命にとっては必要不可欠なものですが、食材の酸化を促す物でもあります。

 

果物や野菜全てとは言い切れませんが、大方の植物では植物自身に含まれる

植物酵素ポリフェノール・オキシターゼ」が空気に反応して変色がおきます。

 

りんごや柿・もも等変色が早い果実を包丁で切ったら直ぐに、薄い塩水につけなさい!

といわれるのはポリフェノール・オキシターゼ」を反応させない為の策なのです。

私の経験上、ある程度食すまで時間がかかる場合には塩水処理や、レモン水、蜂蜜水

パセリ水などに漬けた方が安心ですが、短時間であれば水だけでも大丈夫です!

 

要は、

 

酸化し難い状態にする事が目的

 

であればいいと思います。

切り付けた面に何かしらのコーティングがされていれば、空気に触れ難い訳です。

それと同時に考えなければいけない事は

切断面と表面積についてです。

 

どういうことか?

先ず一番事なポイントは切断面

切り口が綺麗である = 包丁の切れ味とスピードが正しく働いた事を意味します。

(細胞の破壊を最小限に抑える事によって旨みの流出を抑える)

 

次に表面積です。 

切断面をガタガタ山にしない = 細胞を壊しまくり、表面積が増える

 例えるなら、蒟蒻の煮物の仕立て方

包丁でスパッと何個かに切り分けたときの表面積と、手でちぎりながら同じ個数に

分けた場合では、切断面の表面積はちぎりながらした方が断然に多い。

表面積が多くなればなるほど、味がのる面積が増える。

そしてガタガタにしたことで味が染み込みやすくなる。

 

果物や野菜の酸化による色の変化も同じ事で、切れ味の良い刃物で一気に切り

切断面を鮮やかにしておく事が、少しでも酸化による影響を抑える秘訣になります。

 

 

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まぁ~ どんな名刀や、ルパン三世に登場する石川五右衛門斬鉄剣を使い、切り分け

ても酸化だけはどうしようもないかもしれません。

現実的には

使い切れない野菜等は、ラップをして冷蔵庫に保存するのが無難ですね。

 

イエローキングの糖度は13~15度辺りです。

糖度13~15度というと

温州みかん ・桃  ・マンゴー  ・さくらんぼ  ・パイナップル

その他もあります。  

 

例にある果物から想像するに、すごく甘くは無いほのかな甘さなのです。

先日パートさんに味見をしてもらったら

「私が子供の頃、親がメロンって言って食べさせてた味!」

 

ちなみに

愛知県産 イエローキング 大玉4玉入り 2,600円

(1玉が1,5k位) 

 

1玉で相当量の人数が捌けますね!

価格もお手頃、糖度もお手頃(?)です。

今は品種改良を重ねた、スーパー果物・野菜が出回り流通しています。(糖度UP!)

すこ~し”今のお客様の嗜好”にあわせる為の仕事をして行きます。 

 

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私達の間では「砂糖水」のことを「蜜」といいます。

この蜜にも大まかに3種類ありまして、「薄蜜」「中密」「濃い蜜」といいます。

割合も人によりますが、私の場合は

「タカの蜜割り」

  • 薄蜜  ・・・ 一升の水に対して白砂糖が250~300g
  • 中蜜  ・・・ 一升の水に対して白砂糖が 500g
  • 濃い蜜 ・・・ 一升の水に対して白砂糖が 800g

私の感覚では、薄蜜クラスの「甘」がもっとも素材を持ち上げてくれるギリギリの甘さ

なのかな?と思っています。

どうしても”先ずは素材を”召し上がって頂きたい気持ちが先に出てしまいます。

その上でおいしさ+αを提供するにはどうしたら?

がプロの仕事ではないか!と思います。

ついでに

中身だけでは折角のイエローキングたるイエローへのアピールが足りないので

 

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皮を使ってちょっとした細工をしました。

モチーフは”想い”です!

生産者・お客様・私達スタッフ イエローキングによって結びつかれた縁への想い。

マヤ文明では太陽を表す色で、人々に希望を与え楽しい感情を生み出す色として

崇拝されていたそうです。

そんなイエローカラーに”想い”を添えて提供していきます。

 

 

最後に

この記事が皆様の「親がメロンといって食べさせてたのは?!?」との懐古の

一助になれれば嬉しく思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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