和食を簡単に!

ちょっとした「コツ」や「黄金比率」で簡単に作れる和食のご紹介

夕顔とはこれ如何に?

今回は夕顔についてご紹介させて頂きます。

先ず!

夕顔をご存知な方はどれ程いるのでしょうか?

 

夕顔

  • 収穫時期は7月中旬から9月頃まで
  • 生産量は栃木が全国シェアの95%以上を占める
  • ウリ科ユウガオ属の食用種で、苦味が無い
  • 同種にヒョウタンがあるが、瓢箪は外皮を使い食用にはされない
  • 夕顔・昼顔・朝顔は別種である
  • 実を薄くひも状に干した物が干瓢である

 

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写真はマルユウガオです。

ご近所様からの頂き物です。

大きさは4k程度

結構なサイズですね。

 

一般に売られている「干瓢」は、このマルユウガオの皮をむき

特殊な道具で幅4cmほど厚さ2mm程度の帯状に剥いて干した物です。

それを天日で干しあげた物が乾燥干瓢になります。

 

特殊な道具がない場合(私の場合)

  1. 夕顔を3cm幅の横向きのスライスにします
  2. 包丁を実の下に当て、タイヤを転がす様に実を切っていきます
  3. 中綿のふわふわした部分まで帯状に切り進めます
  4. 外皮と中綿と実に分かれます
  5. 帯状にした干瓢は、60cm程度の長さに切り揃えます
  6. 私は ↓ こんなのに挟んで干します

 

ダイヤ 干し分けハンガー ストロング40ピンチ付

ダイヤ 干し分けハンガー ストロング40ピンチ付

 

 

干す際の注意点

経験談です!

細い棒や糸状なもの等で干した事が有りますが、

干瓢が干されている内に「其処」にくっついて剥がれなくなり

中途半端な長さで剥がし切り取ってしまったり、

と「勿体無い」経験を重ねた末の事です。

 

60cmという長さも意味があります!

ついつい桂向きの感覚で

”長くて切れない”に気持ちが悦になってしまい

長いままで干したことが有りました。

結果、水分を含んだ帯状が長くぶら下がっているので

 

切れます・・・

 

地面に落ちたまま気付かずに夕刻

勿体無かったのと

悦に陥った自分のアホさ加減に落ち込みました・・・

 

 

 *実を剥く時には、厚すぎず、薄すぎずをイメージしてください。

 厚いとぶつぶつ切れ、薄いと煮た際に頼りない食感になります。

 何度か試されると良いと思います。

 私的には、コインの厚さ程がやり易いと思います。

 

剥き方

 

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(逆に、上方から同じ様に剥く方もいます。

 どちらでもやり易い方向で行うといいでしょうね。)

 

若干、切り口のギザギザ感は出ますが

干してしまえば

 

分かりはしない!!(笑)

 

なので

気軽に行えば良いと思います。

慣れて来たら、 滑らかな手触りに挑戦してみて下さい!

 

含有水分量は

乾燥干瓢の含水分量は、およそ25%です。

この数字を見ても、ぱっと思いつく比較がないと思いますので

参考がてら水分量を書いていきます。(大まかな数字です)

      

干し椎茸  12~14%  

生椎茸時   85%

 

干し柿    24% 

生柿     83%

 

干しイチジク  17%

生イチジク   85%

 

ドライプルーン 33%

生プルーン   86%

 

となっております。

の多くは水分量が90%以上なので、

如何にフレッシュな状態からの脱水かを

ご理解頂けたかと思います。

 

干瓢の種類

干瓢には大まかに2種類あります。

  • 無添加かんぴょう
  • 一般流通かんぴょう

 

無添加かんぴょう

二酸化硫黄で燻製を行っていない、

無漂白かんぴょうのことです。

色は飴色をしており、早く煮える傾向にあります。

 

一般流通かんぴょう

防カビ・防虫・変色防止の為、

二酸化硫黄で燻製しているもの。

*二酸化硫黄は水溶性で水洗いで落とせる。

 

無漂白かんぴょう30g

無漂白かんぴょう30g

 

30g    620円

10g   約207円

 

かんぴょう 無漂白 国産 30g

かんぴょう 無漂白 国産 30g

 

30g    670円

10g   約223円

 

  

中国産原料 かんぴょう 50g

中国産原料 かんぴょう 50g

 

50g    380円

10g     76円

 

 

乾物特有の「戻した際の量の変化」

  • カットワカメ 12倍
  • ひじき     9倍
  • 切り干し大根  4倍
  • かんぴょう   7倍
  • 干し椎茸    4倍
  • 大豆     2,5倍

 

乾物の中でも、結構な戻り率である事が伺えます。

しかも冷凍が可能な食材です!

ですので

使用する際には、大目に仕込み

冷凍をかけておく事をお勧めします!

 

かんぴょうの戻し方

(どちらのタイプにも言える事)

  1. ぬるま湯でしっかり揉み洗いをする!
  2. 汚れが気になるのなら、水の色が綺麗になるまで数回かえる。
  3. 目的の長さに切り分けたっぷりのお湯で煮る(爪後がでるまで)
  4. 柔らかくなったら、ザルに打ち上げる

ここで一つ

無漂白と漂白タイプで下処理が違う!と多くのサイトでも記載されています。

 

漂白タイプは、塩を加え良く揉み洗いする

 

さて

この塩を加える意味は何処にあるのでしょうか?

 

私の中では未だに答えが出ていません・・・

 

推測を書かせて頂けば

 

塩を加え揉みこむ事により、

かんぴょうの表面に揉み傷を付け、

より二酸化硫黄の水溶化を促す為!

 

ではないか?

と考えています。

 

ですが

もともと二酸化硫黄は水溶性に加え

かんぴょう自体の厚身がない為、そこまでする必要はないのでは?

と思います。

 

もし、そこまで気を配るのであれば

無漂白のかんぴょうを使用すれば良いだけの話です!

 

只一点!

無漂白物でも、製造地での環境如何では

同様に気を配る必要があるのではないか?

と思います。

詰まる所、自身の納得いく素材と向き合い

対応する「一思考」が大事だという事になります。

 

 戻したかんぴょうの使い方

甘辛く炊いても良し! 砂糖蜜で炊き上げてピール風にしても良し!

サラダに混ぜても良し! 煮含めた物を唐揚げにしても良し!

寿司にしても良し!  卵でとじても良し!  酢の物にも良し!

和え物の具材も良し!   etc・・・

 

素材が瓜ですので、何にしてもOKです!

冷凍も可能ですので

急な来客が来た際の、追加の一品になるかもしれません。

 

素朴で地味なかんぴょうのご紹介でした。

 

最後に

この記事が皆様の「かんぴょう料理」の一助になれれば嬉しいです。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

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