プロのカメラマンが写したい物は?
昨日は写真撮り!
先日はプロのカメラマンが来て、料理を何品か撮って頂きました。
流石は”プロ”です。
機材云々のあるでしょうけども、やはりカメラマンとしての経験から見える何かが
あるのでしょう!
カメラマンは終始穏やかでな表情で作業を行いつつも、
「これは~ こうしても良いですか?」
と気付いたらレイアウトを変えたりしてます。
写真を撮るポジションも様々な角度や高さをかえたりと少し角度を変えたり・・
一品一品に対してベストな何かを探していました。
一方、私の方は
「そこまでしなくても良いじゃないかなぁ? 早く終わらないかぁ~」
通常業務 + α に少し疲れを感じていました・・・
ところが
彼の
「これでどうですか?」
でカメラの液晶画面をのぞき見ると、気だるい気分が一気に吹き飛びました!!
一言!
流石プロだな! です。
これまで私は、プラン替えや、単品メニュー等の写真撮りの経験は幾度もあります。
その度に、仕立てた料理が綺麗に映し出される瞬間を味わってきました。
実物以上に料理を映し出す方や、実物なりに写す方。
どのカメラマンも、その人なりの個性が出るものです。
彼の写真を一言で表現すると
や さ し い
少なくとも今日の、私の料理を撮影した、彼の今日の写真での印象です!
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写真を見てからの私は、何処かしらのスイッチが入り一気に
プロ(写真) × プロ(料理)
モードへと、気持ちが切り替わりました。
彼もそんな ”私からの何か?” を察したのか、やや戦闘モードへ!
お互い雇われ(私は、宿の従業員・彼はフリーランスで契約)の身であるので
ある程度の制約は付き物です。
私は「原価」、彼は「何ショット¥」で契約上は何枚まで。
しかし、良い料理・作品を提示したい! プロとして ”魅せて” やる!
を
逆にプロとして、そのような言葉を出さない!
お互いに職人である以上、一言・二言、ちょっとした会話での表情などで察します。
職種は違えども、表現を”表す”仕事をしている者が持つ共通理念なのか
初対面でも、おもしろい無言の会話が出来た気がします。(私だけかもしれませんが)
あ うん
撮影が終わり、機材を片付け終わった頃を見計らって彼に2つの質問をしました。
1つ目は
被写体(料理)に、何を思いながら撮影しているのか?
です。
彼の答えは
「作り手の作品(料理)を、見る人(泊まろうとする人)にどの様に伝えていくか?
を探りながら撮影をしている」
私が彼に感じた優しさは ”その部分” だったのかも知れません。
表現者の多くは、自分の世界観を打ち出したい気持ちに駆られる時があります。
しかし、舞台(客)が望む姿はそこではない場面があります。
そこを理解した上で、
舞台に無くてはならない、黒子を演じきれる? か 出しゃばるか?
私が、彼の写真から感じる ”優しさ” は
彼の持つ、器材や技術・知識・経験自慢ではなく
写真を見る人の為に、それらを活用している事!
なのかなぁ~と思いました。
先 意 承 問 (せんいじょうもん)
との言葉があります。
先意承門とは、
相手の気持ちを先に察して受け、その思いを満たしてあげる事
私の考えですが、料理人は黒子でいい!と思っています。
これは私が常に意識している事でもあります。
しかし、時と場合によっては表に出なければならない場面もあります。
黒子ではいられないケース!
超有名料理人クラスになれば、支える従業員の数や店舗の大きさ等が桁違い。
必然、肩にのしかかる重責も肥大していきます。
そこでメディアからオファーがあった時、
調理場に引っ込んで包丁を握り続けるか、メディアへ露出するかで
料理人としての歩み方は転機を迎えます。
メディア関係者が上客であったりすれば尚更、義理や付き合いも絡み
個人の思いだけでの行動をする事は難しくなります。
聞いた話によると、ある超有名料理人の平均睡眠時間は3時間だった・・・
収入も半端ではなかったのは想像つきますが、体が持つのでしょうか?
2つ目の質問は
自分で撮影した料理の写真を見てもらい、
どうしたらもっと巧く表現できるか?
と個人的な事をききました。
普通この手の質問をカメラマンに質問すると
素人には無理ですよモードで、上っ面の触りの部分を適当に話すと思います。
しかし、
彼は嫌な顔一つせずに丁寧に要点を教えてくれました。
また今度も彼に頼もう!
私は、そう思いました!
やはり、人ですね!
最後に
この記事が皆様の「休息」の一助になれれば嬉しく思います。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
イエローキングをデザートへ
イエローキングのデザート仕立て
少し前にイエローキングについて書きましたが、
記事の内容の最後の方にイエローキングを薄蜜につけこみはじめた状態の
写真をUPしていました。
それが
薄蜜に漬け込み一週間程の間で、果肉と薄蜜との間で浸透圧の関係が徐々に
発生します。
するとこのように果肉が徐々に半透明化していきます。
お分かり頂けますでしょうか?
この写真からでは判断しにくいと思いますので、漬け初めの写真と見比べてみます。
下の写真は1日目 ↓ 上の写真一週間経過 ↑
照明の関係で一枚目の方が黄色っぽく移ってますが、その他は何も手にかけてません。
改めて見比べると、見た目だけでこれほど違います。
漬け込み始めた時点は、イエローキング自体がメロンの部類の割りに糖度が高くない
ので「薄蜜を纏った甘くないメロン」でした。
それが一週間漬け込んでおくと
果物だけどデザートに変化します。
表現的に変に感じる方もいると思いますので、私の解釈を補足をさせて頂きます。
一般語訳では、ほぼ同じ意味合いにもとれます。
果物とは
木および草の実で、多汁で甘味があり食用になるもの
デザートとは
食後に出される果物や菓子の事
私の解釈では
果物に関しては同じなのですが、
デザートでは
何かしら手をかけた工夫を凝らしたもの
なのです。
ですので、カットメロンを如何に綺麗な飾り切りをしても果物としてお出しする。
ですが、カットメロンにシロップをかけたりゼリーで寄せたりした物はデザート
としてお出しするという個人的な拘りがあります。
そして仕上げた物が、こちらの皿となります。
半透き通ったイエローキングの果肉には、薄蜜が含まれております。
そこに地物のブルーベリー、スペアミントとエディブルフラワーを添えてご提供。
イエローキングの日数での変化は、当館の職員も皆食べては口をそろえて
「あ!おいしい! 000ちゃんが言ってた
昔親がメロンといって食べさせていたメロンの味じゃないね!」
です。
年配のパートさんからは (75才overの元気な方です)
「へ~ あれがこんな風に変わるんなら、もしこれからそんな風な物が来たら
捨てずにやってみようかしら~ 料理長作り方教えて!」
です。
年配のパートさんとの会話では、あれ!それ!どれ?が飛び交いますので
主語を聞き返す事もザラですが、年季の入った手仕事を教えてくれるので
こちらも大いに勉強になってます。
「ところで、お客様になんて言って出せば良いのですか?」
と仲居さんから質問が
しばらく沈黙
「少し恥ずかしいんだけど・・・」
イエローキングのクリスタル仕立て ~地の恵みを添えて
書いていて恥ずかしいです・・・
国産ブルーベリーが出回る時期、旬です!
ブルーベリー
- 旬は 6月~8月頃
- 品種は 寒冷地向き「ハイブッシュ」 暖地向き「ラビットアイ」
- 荒地に自生「ローブッシュ」
- 主な産地 1位:長野 他上位4県 東京 茨城 群馬 千葉
- 目利き 皮の色が濃い青紫で果肉に張りがあり大粒。ブルームが付いている。
- 保存 追熟をしないため、なるべく早めに食べる事
私の身近にある話で、ブルーベリーを栽培している方がいます。
その方がこのような事を言っていました。
「ブルーベリーは追熟しないから、大きく出来ないんだよねぇ~」
ここでの大きくは、ブルーベリーの事ではなく農園の事です。
「観光バスが入るような所なら、いい仕事になるよ!」 にかっ!”(笑)
追熟が出来ないので、計画栽培によって良い仕事に繋がるといった事でしょう。
国産のブルーベリーの特徴は。皮の柔らかさと瑞々しさです。
外国産は国産と比べると、皮が硬く粒も小さいのが多い傾向にあります。
国産か?輸入物か?
個人的な思考(嗜好)から、国産ブルーベリーを使用しています。
国産は輸入物に比べ少し値段が高いのですが、あらゆる観点から国産を選びます。
最後に
この記事が皆様の「あれでもこれに」の一助になれれば嬉しいです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
アルコール除菌について
アルコール除菌について皆様はどのような物をお使いですか?
今回は料理が主体の話ではありません。
ですが
同じくらい大事な事柄について書いて行きたいと思います。
これは私が経験した実際の話です!
皆様がお持ちになられる「調理場へのイメージ」はどのようなものですか?
料理人ではなく、調理場です。
大抵の方は隅々まで綺麗!
冷蔵庫の中は整理整頓されている!
包丁はピカピカ!
そのようなイメージをもたれるかも知れません。
私自身もその様に思います。
しかし、実際には
日々の業務に追われ、隅々まで意識が届かない現場が非常に多いです・・・
HACCP対応レベルを、小規模店舗に求めるのは無理な話ですが
毎日、衛生的に清掃業務を怠らない板場はある!
HACCPとは(ハサップ)
HACCP(ハザード・アナリリス・クリティカル・コントロール・ポイント)
の略です。
なんだか分かりにくいですよね。
なので要約します。
危険箇所を把握し、安全な操作をする場所
大手食品工場のHACCP対応を義務化する方向に進んでいます。
何故なら、
大量調理 = 大量ユーザー = 事故が起これば大量事故
に直結するからです。
私もHACCPなる言葉を知ったのは、10年程前です。
真空調理を導入するに辺り、クックチルシステムを知り、如何に温度管理が
安全に必要な知識なのかをしりました。
私の書く記事の多くに、”安全”と書かせて頂くのは事故が起きない事が大前提の上に
美味しさや楽しさがあると思っているからです。
どこかの施設では昨年に続き、つい先日も同じような事故があった様です。
市としては、充分な加熱を指示していたとありました。
このような大量調理を行う施設の多くは、その日に消化する食事の素材などの
切り込み作業は大抵前日、もしくは当日に行わなければいけません。
切込みをかけた食材から菌が繁殖する可能性を軽減させる為です。
加え、
冷蔵庫・冷凍庫・ストッカー・ビニール袋やタッパ等の、食材を保存する為の
備品に至るまでの衛生管理を行わないと結局は意味が無い事に繋がります。
実際の経験上の調理場においても、過去二ヶ所(旅館)において(今ではない)
なんだこりゃ~??!
と、就任その日から愕然とした事がありました。
冷蔵庫の下はヌメリのある状態・・・
冷蔵庫内は黒かび・・・
段ボール箱で野菜を保存するのはまだ許せるが、白菜やらキャベツの腐った落ち葉が
そのまま入れてある上に、新しく買った野菜が山積み・・・
切り付けたであろう食材は適当な皿の上におかれ、かけてあるラップも半めくれ・・
自分達がつまむ食べ物も、営業用の冷蔵庫に無造作に入れてあり
もう
カ オ ス 状態
怒りを通り越して、
よく今まで事故が起きなかったものだなぁ~
とあきれて物が言えなかったです。
その現場にいる人間は、その現場が当たり前の光景として日々業務を行っているので
特別におかしいとは思わないのです。
それが現実にある話です。
こんなんではイカン!
と、3日以内には冷蔵庫内の使用バランスを整え、さらに食材や調理した素材を保存
する為に必要なタッパ類も買い揃えて頂くようオーナーに進言しました。
幸いどちらの旅館オーナーも快諾して頂きました。
この手の不衛生が起こる職場は、
- 経営者と板場が反目しあっている (結局は板場が次々に入れ替わる)
- 頭(料理長)の怠慢・指導力不足
- 板前が不在の旅館(家族経営の小さな旅館ではよくあります)
- 経営者が調理をしているが、衛生面についてあまり関心が無い
- そこしか働いた事がなく、他を知らない調理人 (ある意味では可哀想)
どの観点からしても結局の所は
衛生管理への意識が低い
としか言い様がありません。
様々な事情があると思いますが、その事情をお客様に向けてしまうのはいけません。
仮に、自分の孫が来館したとしましょう。
免疫力の低い幼子に、不衛生な環境の食材で作った料理を食べさせますか?
私なら出来ません! (まだ孫はいませんが・・・)
大切な人に食事の提供を想像すれば、如何に衛生管理が大切な事が分かります!
今は、安心安全を支える道具は多種多様あります。
大抵どの調理場にもあるものは
業務用アルコールスプレーです。
アルコールスプレーの主な使い道は、仕込んだ物をタッパに入れる際に
タッパのフタや内側に・休憩前にまな板に・使用する器に・盛り込み前の作業台に
など、あらゆるシーンで使います。
私の勤務している旅館では 「NITAKA セーフコール75 5L 約3500円」
を使用しています。
それを、写真のような小分け噴霧器に詰め替え使用しています。
ハイアールコールスプレー 5L 2,418円 100ml で 約48円
(アルコール度数 75%)
アルキング77 4,8L 1,820円 100ml で 約38円
(アルコール度数 77%)
ドーバー・パストリーゼ77 500ml 796円 100ml で 約159円
(アルコール度数 77%)
5Lの業務用サイズでは、スーパー等で500mlサイズを何本も購入するよりも
遥かに割安になります。
若干収納スペースに不便さを感じるかもしれませんが、価格が魅力です。
アルコール除菌について
除菌を銘打ったアルコール製品が多く出回ってます。
注目すべき数字はアルコール度数で、殺菌力が最も高いのは79%前後。
それ以上濃度が高い製品もありますが、一般的な使用には向きません(無駄)
低価格をな商品もありますが、50%クラスが多いです。
注意点
アルコール除菌は様々な用途で使用できますが、万能ではありません。
基本的に、衛生的である事からより安全にするための手段です。
免疫力が落ちやすい季節では特に、有効活用になるのかなと思います。
ちなみに
インフルエンザウイルス等にはアルコール除菌・消毒は有効ですが
使用目的を明確にする事をお勧めします。
最後に
この記事が皆様の「衛生管理」への一考察になれれば嬉しく思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。