和食を簡単に!

ちょっとした「コツ」や「黄金比率」で簡単に作れる和食のご紹介

白ダツからお酢話へ

初めは、白ダツのご紹介です。

白ダツをご存知な方は相当野菜通ではないでしょうか?

 

理由は

そこらへんでは売っていないから

売っていないのですから、見かけること自体ないのですね。

 

白ダツについて

白ダツは「白ずいき」とも言われます。

ずいきとは

里芋の茎の部分で食用になります。

中はスポンジ状で、シャキシャキした食感が持ち味です!

ずいきは3種類

「赤ずいき」「青ずいき」=ハスイモ 

「白ずいき」です。

白ずいき以外はスーパー等で時々見かけます。

 

「白ずいき」は生育段階で、茎に紙等で日に当たらないようにし軟白栽培させた

手間隙かけた品物です。

故に、3種の中では格段に価格が高いです。

奈良の伝統野菜「大和野菜」として認定されています。

主に高級和食店が扱います。

”ずいき”は、そのままではアクが有りますので、下処理をしてから調理にかけます。

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 この様な二重包装されています。

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 下処理です。

先ずは、表面の皮を剥いていきます。

基本的には、上側から下に向かい剥きます。

上から下に剥き終ったら、今度は上下を逆に持ち替えます。

同様に剥いていきます。

 

何故上下で剥くのか?

良く見かけるのは一方向のみで剥き終えるやり方です。

一方向でも殆どは剥けますが、必ず細く向けてない線が出る事が多いです。

ですので、逆側から同様に剥く事で剥き損じをなくせます。

 

剥いた白ダツは少しの間、アク抜きのための酢水の中に付けておきます(10分)

白ダツは赤ずいきと違い、

アクが余りありません。

 

とは言え、

芋の茎ですのでアク抜きの作業はしておく方が良いと思います。

*ハスイモもアクがあまり無く、スライスした

 後に少し水で晒せばお刺身の添えや

 サラダなどにも使用できます。

 

その間に、鍋に種を抜いた鷹の爪・塩・お酢を入れ沸かします。

アク抜きが済んだら、沸いた鍋に投入します。

シャキシャキした食感が持ち味なので、あまり湯がき過ぎないように茹で上げます。

 

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私の経験談です

20数年前や料理の本などでは、ハスイモや赤ずいき・白ダツも同様に

下茹でする時には

たっぷりの大根おろしとお酢・塩・種を抜いた鷹の爪の入った湯で茹で上げる

と教わり、専門本にも明記されておりました。

 

それが当然!

 

と思いその後も習った通りに仕事はしていたのですが

ふと思ったのです。

昔と今では流通事情も大きく変わり、しかも野菜の品種改良の速度もあります。

なので、

 

昔の野菜と同じ様にする事が正しいのかな?

 

段階を重ねましたが、

今では

お酢と塩と鷹の爪だけで茹でています。

古来からの下茹でと大してと言うか、殆ど変わらないのです。

素材の質にもよりますが、質がよければまた違う肯定で対応すれば良いだけの事なので

あまり「こうだ!」の思い込みで思慮を狭くしない様に気を付けています。

 

茹で上がったら氷水に落とします。(余熱をとめる)

今回は甘酢に浸けるので、水気を軽く取った白ダツに甘酢を浸します。

半日浸けたら、新たに甘酢で本浸けします。

この一手間が

仕上がりと保存期間に違いを出します。

 

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使用用途は

酢の物の一つに考えています。

焼き物のあしらいも良いですし、梅肉のソース

と刻み大葉の天盛りも涼しげです。

漬け込む「酢浸け」は日持ちもしますし、食欲が薄い時の一品で役立ちますので

常備菜にされては如何でしょうか?

 

私が現在使用している甘酢のレシピを公開します。

もしよろしければ参考になさって下さい。

(主に野菜系に使用してます)

甘酢レシピ          ご家庭用

  • 酢(お好みで)1升   300cc
  • 水      2升   600cc
  • 砂糖  1200g    200g
  • 塩    100g     16g
  • 仕上がり  3升半位 1000cc

 

作り方

  1. 全ての材料を鍋に入れ火にかけます
  2. 砂糖が溶ければ火から外し冷まします
  3. 沸かす必要はありません

保存期間

冷暗所の常温保存で1ヶ月以上

 

このレシピをみて

砂糖の量に「うわ~多くない?」と

思われると思います。

 

私も思います。

ですが、一般的な酢を使用するならば

この程度は必要と思います。

正直言って

酸っぱすぎる酢の物は食気が湧きません・・

いくら健康に良いといっても

 

キツイです!

 

失敗談

若い頃に健康に良いからと思い

黒豆酢を作りました。

 

黒豆酢の作り方

  1. 黒豆を水で洗い水気をとる
  2. フライパンで黒豆を弱火で気長に煎る
  3. 爆ぜてきたら1つ食べてみる
  4. 煎り豆になったらメンキ移し冷ます
  5. 熱消毒した瓶に酢を回しかける(酢洗い)
  6. 瓶に、冷めた豆と酢をいれ保存する
  7. 約一月間程で黒豆酢を召し上がれます

注意点

瓶に入れた豆はどんどん酢を吸っていきます

そこで

豆を入れる量は、瓶の6割程が良いです。

酢は常に豆よりも指2本程上の水位でキープ!

減ったら足すの繰り返しが大事です。

 

この黒豆酢ですが

酢は富士酢

黒豆は上質な物

選びました!

素材を合わせるだけですので、ダイレクトに響くからです。

 

黒い物は体に良い!(メディアから)

しかも拘りの酢を使ったぜ~!

 

出来上がり

 

酸っぱいですよね~

 

・・・

 

分かってた事でしたが

 

・・・

 

健康に良いから!と

頑張って豆を食べ、浸かった酢を飲んで

 

・・・・

 

あれ以来作ってません。

もう20年近く前の事です。

 

ちなみに、私の好きな酢は「千鳥酢」です。

 

村山醸造 千鳥酢 360ml ×2セット

村山醸造 千鳥酢 360ml ×2セット

 

千鳥酢    944円

360ml × 2本

 

このお酢は

和食に合う酢だな~

と思います。

 そのまま「生」でも飲める程の、まろやか酸味です。

お酢が苦手な方は

千鳥酢から入るのもありですね!

 

最後に

この記事が皆様の「酢」の一考察になれれば嬉しいです。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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