和食を簡単に!

ちょっとした「コツ」や「黄金比率」で簡単に作れる和食のご紹介

あわびの肝! 鮑の握りのソースとして

 

 唐突ですが、寿司を握る事は難しいですか?

勿論

名店の鮨職人が如く握る事は、未経験者では無理に等しい。

しかし

例え未経験者だとしても

家族の為、子供の為、身近にいる喜んでもらいたいと思える人の為に

握った寿司ならば

きっと

凄くおいしいお寿司になっている!

と思います。

その味は

どんな名店で食べた鮨よりも、ずっと記憶に残るでしょうね!

 

私はこれまで、”美味しさという概念”をずっと考えていました。

「今の私の考え」で美味しさとは

おもわず「ふっ」と笑ってしまうような喜びではないかと思います。

これは、素材云々とか技術云々とか知識云々のひけらかしではなく

その人のもつ「喜びがあった味の記憶にマッチした物」が

美味しいになるのでは考えます。

 

例えば

ご家庭で寿司パーティーを開いたとします。

寿司屋の様な、ネタを揃えるのは結構大変ですが

胡瓜・マヨネーズ・かにカマ・シーチキン・ちくわ

チーズ・ボイル海老・玉子焼き・プロセスハム

納豆・たくあん  ・・・ etc

等を食材(ネタ)とすれば結構たのしめるレパートリーです。

そして、その食材はとても身近にある物です。

だからこそ日常において、様々な料理に使用されるのです。

 

身近な食材をつかって、その姿形が違った料理においても

 

「あれ?この味なんか好きかも」

 

と過去の美味しい!から記憶を照らし合わせ

それが美味しい!

へと繋がる確立が高くなります。

 

その一環として

寿司は、身近にある食事の一つであって欲しいとおもっています。

鮨職人張りに握らなくとも、身近にある食材で

「これ好きだよね! だから握ってみたよ!」

と、相手を思う寿司。

 

難しく考える必要はない

 

多くの鮨職人から怒られそうですが、

私はそう思います!

 

形だの空気を中にいれ、周りを米でコーティングだのは

専門職の分野に任せましょう!

 

 相手を思い、酢飯で握った寿司ならば

どんな寿司でも美味しいのです!

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ちょこっと専門職の寿司へ移動します。

 

 

ご家庭の良い寿司もあれば、仕事の寿司もあります。

あわびの肝ソース(煮詰め)

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鮑の肝ソースの作り方

  1. 活きた鮑の肝を、醤油・酒・少しの味醂で煮ていきます
  2. 後は、ハンドミキサーでピューレ状にしていきます。

 

それを掛けた物がこちらへ使用されています ↓

 

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ネタは

釣りアジ・天然鮑・黒毛和牛叩き・釜揚げしらす(冷凍)・地のうに

少し思いを綴ります。

  • アジ  ・・ 良品であれば生姜は要らないかなと
  • 鮑   ・・ 天然鮑の旬! 言わずもがな
  • 黒毛和牛・・ たまたまですが、相当美味しいです
  • しらす ・・ たまたまですが、上に梅肉でアクセントを付けました
  • 地うに ・・ たまたまです。 地物を使用してみました

 

私は旅館で働いています。

私の旅館では、寿司をメインとしての宿ではありません。

宿としてのコンセプトがあり、その枠内で献立を作るのですが

時々オーナーから

「料理長、ちょっと知り合いが来るから何か考えくれないか?」

という事があります。

 

その場合

  • 肉と魚どちらで行きますか?
  • 予算(原価)はどれ位まで頂けますか?
  • 何時何名ですか?
  • 何か苦手な物への情報はありますか?

この程度のやりとりを確認してから、献立を組み立てていきます。

 

上記の寿司は、そのやり取りでの一品。

 

次の日の朝食を仕立てている時に

 

私   「昨日の寿司は如何でしたか?」

 

と確認をしてみました。

 

オーナー「あ~ 喜んでたよ! まさか寿司が出てくるとは思わなかったようだよ」

    「また何かあったら頼むよ!」

 

若い子 「・・・・」

 

お客様が喜んで頂く為に、出来うる事・可能な事はしていきます。

 

ただねぇ~

あまり簡単に考えて頂くほど、簡単ではないのですよねぇ~

 

調理場にはそれぞれ「向きに見合った設備」があります。

 和食なら和食、中華なら中華、洋食なら洋食

 寿司屋なら寿司屋

 

今の調理場は・・・

寿司を行う為の道具がないのです・・・

寿司なんて

魚とシャリがあればできるだろ!

 

それはそうですが、道具があった方がより良いのです。

 

葛 藤

 

 

 

少しでも何かしら目を引く仕事が欲しかったので

鮑の肝ソースを、煮切り代わりにしてみました。

 

握りのお客様からは、

肝ソースのリクエストが出ました!

 

それならばと、

新たに小ぶりの鮑を1杯分刺身にし

肝ソースを小皿に入れてご提供しました。

 

 やはり、鮑の肝は左党にはご馳走らしく

呑んだ! 飲んだ!

売り上げもあがり、オーナーも喜び

お客様も喜び、私達もうれしく

 

三方良し!!

 

一歩一歩良い方向に向かえば良いかな?

 

牛の歩みも千里

 

がんばるぞ!

 

最後に

この記事が皆様の「寿司をやってみよう」の一助になれれば嬉しいです。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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