和食を簡単に!

ちょっとした「コツ」や「黄金比率」で簡単に作れる和食のご紹介

商売の料理と家庭の料理 フィールドが違います!

台風はまだまだ安心は出来ません!

今後も注意深く動向を気にしていきましょう!

 

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蒸し暑さや猛暑は、毎年の事ながらうんざりしますよね。

私は、そのような時期には必ず冷菜と謳い

冷やし煮物を”炊き合わせスタイル”で提供します。

 

入れる具材は”特にこれだ!”というものはありません。

その辺は、変に拘ると縛りになり入荷状況と折り合わなくなる場合がでますので。

 

例えば青味として、モロッコインゲンを想定したとして

業者から「今はちょっと高いので、0000はどうですか?」

等のやりとりがあったとします。

 

そこで考えるのは

  • 代案でいけるか?
  • 他の素材はあるのか?
  • その入荷期間の時期と価格は?
  • ロッコはいつ頃なら安定するのか?その際の価格は?
  • 青味ではなく別のパーツではいけるか?
  • 冷やし煮物ではない料理に切り替えるか?

という事柄を考慮し、おおまかな基本筋を構成し原価をあわせていくので

これで無ければ駄目! という仕事を”今は”していません。

 

部屋数の少ない旅館仕事ですので、ある程度の融通を利かす事が出来ます。

融通と手抜きは違いますので、それはそれで神経を使うのには変わりません。

 

私の場合、大抵この時期から初秋迄にかけて仕込む煮物は

茄子・冬瓜・色トマト・青い野菜(青味)・カボチャ辺りは必ず使用します。

これらの野菜の共通点は

価格の割りに品質がよく、色合いも綺麗で数がとれる。(旬である)

 

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華店では売値が明確化されていないので、ある程度の時価が許されます。

板場も人数がおりますので、凝った仕事や細かな手仕事が可能となりますが

私の職場では最少人数で回さないといけません。

仕入れ値も勿論のこと、数がとれる仕事を選択しつつも

その上でお客様の「良しの線」に届くようにしていくようにしています。

その線に届く為の助けとなる考え方に、

(和食だけではなく料理全般)

五味五色五感五法

五味とは

甘味・辛味・酸味・苦味・塩味

 

五色とは

赤・青・黒・白・緑

 (私的には、黄色も加えています)

五感とは

色合い・音・香り・味・温度

 

五法とは

刺身(生)・焼く・煮る・揚げる・蒸す

 

で大方の料理はこれらで成立していることになります。

この考え方は根本は

 

 陰陽五行説

古代中国での考え方で、この世は「陰」と「陽」の2つの極点のバランスで成り立って

いる。

地上の森羅万象は「木」「火」「土」「金」「水」の五つの要素の循環によって生じる

と考え、更に色彩や季節・方角や人の臓器に至っても上の五要素になぞらえています。

 

この陰陽五行説や薬食同源(後に医食同源)の考え方が日本に伝わりアレンジされた

ものが「五味・五色・五感・五法」という和食の定式になりました。

 

その流れの先には

マクロビオティック(一物全体  身土不二 陰陽調和 など)があります。

 

ただあまり一点を集中して意識しすぎると、全体の景色のバランスを感じられなく

なるおそれもでますので、中庸を常に意識していく必要あるのかなと思います。

 

中庸

考え方・行動などが一つの立場に偏らずに両極の真ん中である事。

簡単に書けば、極端に走り過ぎない事。

 

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 なにやら小難しい話になってきましたが、私的には

 

時期の食物を、過不足無く万遍無く食べる

嗜好と思考に走りすぎずに体に聞く

 

それがご家庭の料理の醍醐味なのかな! と思います。

私達が作る料理にはどうしても対価の向上の為に様々な工夫や技術をのせます。

その殆どは”真の意味”では無用です。

 

私の好きな著書の一つをご紹介します。  

おばあちゃんの手当て食―自然の力で癒す食の処方箋

おばあちゃんの手当て食―自然の力で癒す食の処方箋

 

 

技術がどうとか、健康がどうとか 食材がどうとか そんな話ではありません。

只単に目の前の人への愛情からの口伝

 

お腹が痛いならちょっと作ったから食べてごらん。

咳が出て困るならこれを飲んでごらん。

 

的な本です。

 

 自然食品・無添加食品・オーガニック通販の専門店【ブラウンビレッジ】 

 

 

 私の子供当時も、頭が痛いとかお腹が痛い、なんか気持ち悪いになったときは

親も自分の親から受けた「手当て食」や「手当て」を施しました。

医者でも研究者でもない、親として心配していたのでしょうね。

 

今でこそ科学だの医療だのが「本質の周りに肉付け」をし、その事象を

経済へと変換させています。

 

しかし根本にあるのは日常をどう過すか?

ではないのかなと思ってます。

 

この本を読むたびに、

あ~そんな事があったなぁ~

今だったら全然意味ない事じゃん

等など・・・・

 

 

薄れた子供期の記憶から親がしてくれた「手当て」を思い返したりもします。

 

勿論! 

病院医療の必要性はわざわざ述べる必要はありません。

民間療法が口伝なら、専門医療は今も進歩する技術・研究なのです。

手当ての領域を超えた場合には、専門医療に行かれることをお勧めします!

 

 

笑顔の食卓を!

最後に

この記事が皆様の「一食」への一考察になれれば嬉しいです。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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