和食を簡単に!

ちょっとした「コツ」や「黄金比率」で簡単に作れる和食のご紹介

冷し中華 (賄いシリーズ 第2記)

今回は、賄いシリーズとして冷し中華の話です。

蒸し暑い季節に冷たい食事をとりたいな!

という気持ちになった時、私の頭に思い浮かぶのは麺類です。

冷しぶっかけうどん・ざるそば・冷しラーメン・カッペリーニで冷製パスタ・冷麺

など、様々な冷たく美味しく食べることが出来る麺類が多々あります。

 

その中でも

最近街中を歩いていると、あちらこちらで見かける様になった季節限定のノボリ

に書いてある麺類を、急激きに食べたくなる時(日)があります。

 

それは何かといいますと!

 

冷 し 中 華  です!

 

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私の知る限り、

使用期間の短さに対して、冷し中華が賄いに登場する回数は

他の麺類に比べ圧倒的に多いです!

 

何故多いのか?

 

それは

 

和食だから!

 

 

ん?

和食なら「そば」やら「うどん」ではないのか?

と、お思いになる方もいると思います。

 

それが

そうではないのです!

 

私達は普段の仕事で、「和の仕事」を根本とし日々精を出し取り組んでいます。

朝から晩まで、時には日をまたぐ事もあります。

そんな日々の中で、大きな楽しみに「賄い」があります。

基本的には、若い子に勉強の為と称して作ってもらいます。

(私も大いに失敗していますので、若い子の大変さは理解しています)

 ご興味のある方はこちらへ ↓

鶏の照り焼き丼 (賄いシリーズ) - 和食を簡単に!

 

勉強の為? 

何が勉強なのか? お前も苦労しただろうが!

とお叱りのお言葉を頂くかもしれません。

 

それでも敢ていいます。

 

 やはり勉強の為だと思っています!

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今は、景気の良かった時代ではないし、情報がなかなか入手できない時代でもない。

それでもこの仕事に就く人は、きっと料理が好きだと思います。

好きだから調理の仕事に就いた。(中には親の後を継ぐ人もいるでしょうね)

 

私の頃と違い、情報収集から他への選択が出来たのでは?

 

将来性が厳しい事が予測される飲食業で、なぜこの道を選んだのか?

 

飲食の職場は他の職場とは違う意味で厳しい思いをする事が多々あります。

この事は他の職業でも同じことが言えると思いますが、他の職業と決定的にちがう点は

離職率が半端ではない高さなのです。

加え、転職率も非常に高く、歳を重ねるにつれ体への負担が高くなり、

それを見越した経営者からは景気を理由に労働力を安く買い叩かれる。

なので、先を見越した人間は若いうちに仕事を変えるといった流れになります。

 

だからこそ、若いうちに!感性が柔らかく、決め付けの薄い内に色んな事を

経験させてあげたいのです!

 

お客様にお出しする料理で、試作品や未完成で説明できない料理を出すわけにはいきません。

しかし、同僚や先輩方にはお決まりの「あ~それね!」のほかに

「え!なにこれ? どこの国の料理からアイデア拾った?」

など、美味い不味いではない今の子達の感覚を出せる場なのです!

帰って一人で、または彼女と二人で

で、作れる料理と、資材器材が揃う調理場で作れる物とは作れる範囲が違うのです。

 

少しでも自身の力を養う経験を業務からだけでもなく、賄いから培ってもらいたい!

私はそんな思いをもっています。

 

ですが、勉強だから!といって魚をまだ卸せない子に高級魚を卸させたりはしません。

鯵・鯖・鰯を賄い用に仕入れた物で勉強させます。

 

私の初めての職場では、生簀があり週3回ほど鯛や平目・車えびなどが入荷されて

いたので業者に「練習したいから安く買わせてください!」と頼みました。

すると業者の方もわかったもので、通常より3割近い割引きでまわしてくれました。

それからは何度も就業後、一人残って練習したものです。

後日談で、業者から

「タカ君しってた? 0000さんから若い子の練習なんだから0000円で

 通してやってくれ!って言われたんだよね。だからうちは儲けなしだったんだよ。」

 

私は不器用で、考えの到達点が人より鈍かったです。

早い遅いではなく、鈍い・・・

 

搬入業者さんにはご迷惑をおかけしましたが、0000さんの口に出さない優しさに

胸が熱くなった事が今でも心にあります。

 

なので、私は多少の無理ならなんとかし、経験させてあげたいと思ってます。

自分が受けた良い経験は、何かの形で調理の世界に返していきたい!

自分勝手な思い込みです・・・

 

冷し中華にもどります(支離滅裂ですいません)

賄いの写真をUPです。

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ラーメンどんぶり ! ? !

 

なかなか斬新な盛り込みです?

豚バラ きゅうり 錦糸卵 もやし トマト ベビーリーフ 

タレは添えつけのタレに一番だし、胡麻油と酢を足してぶっかける。

ん おいしい! 

特に豚肉が柔らかくボイルされている! これはいい仕事です!

 

豚肉スライスのゆで方(スライス肉 限定)

  1. 80℃のお湯に塩と酒をいれる
  2. 豚スライスを一枚ずつお湯にくぐらせる様にしゃぶしゃぶする
  3. ピンク色からうっすら白くなり始めたらザルにあげる
  4. 団扇で扇いで冷ます

ポイントは安全

  • 枚ずつ80℃で茹でる事(肉が湯に入ると温度が下がる事を考慮して)
  • ピンクからうっすら白くでザルに揚げる事(安全が第一です!
  • 水に漬けないこと (水っぽくなるため)
  • 氷水もNG (豚の脂は人肌で溶け、氷水では脂が再度固まる為)

   

製品仕様

  • クッキング温度計  価格1339円
  • 大きさは      ちょっと大き目のキッチンタイマー
  • 温度測定範囲    -20~250℃
  • 温度を測るプロープ  18cm (実際に温度を測る部位)
  • ケーブルの長さ   110cm (温度計とプロープをつなぐ線)
  • 電源        単4電池

便利な点

  • 裏側マグネット付き 金属製品に付けられ下置き以外可能(作業スペース確保)
  • アラーム機能    設定温度到達でアラームがなる。
  • 耐熱性       計測コードが銅製ワイヤーで、380℃まで耐えられる

使い方に工夫がいる点

  • アラーム機能は上昇温度到達点で作動し、温度下降時の場合は不作動
  • ワイヤーが110cmで長い為、ワイヤー収納方法を課題かな?
  • 導線ワイヤーが直接火に触れない様にする(全メーカー言える事ですが)

 

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私は食品の火入れに関して、温度管理の必要性は物凄く高いと思っています!

なので

巷にある、レア(生)食がレア(希少)の動向には両手を挙げて賛成できません。

     

なぜなら

対象者よりも別な目的が優先だからです。

 (流行や希少性をつくる為の扇動)

 

おいしそう! やってみよう! 

 

と試される人が皆、細菌等の知識を持っているわけではありません。

肉の質や保存状態でも大きく違います。

まな板は勿論、包丁・布巾・茹で箸・扱った手にも菌が付着の可能性もあります。

茹でた肉は安全でも

「どれ 味見!」 と肉を掴んだ「茹で箸」に菌が付いていたら・・・

 

過去に起きた事故

過去にチェーン展開している焼肉屋でこのような事故が起こりました。

肉に付着の菌による食中毒

 

私の考えでは、店側の提供方法は安全基準に到達していた。

 

ではなぜ?

 

その店では、小さな壷に肉を漬け込み(漬け込んだ肉をいれる)肉のとり箸を付けて

お客さんのテーブルに運ばれた。

お客さんは肉とり箸を使い、肉を焼き網にのせ焼いていた。

焼かれた肉は「焼いた肉専用の取り箸」でお客さん自ら自分達にサーブした。

 

ここまでは安全だったのです。

 

グループの中の誰かが、壷肉を取り出す箸で焼かれた肉をサーブしてしまった。

 

もうお分かりだと思います。

 

工程が全て安全でも、対象者全てが理解している訳でも無い!のです。

 

私は安全を提供するには、科学的視野で物事を考えることも必要だと思います。

先人は科学的根拠が無い中で、今の料理学を築いてきました。

そこに行き着くには、重大な事故や当時では原因不明な事故もあったでしょう。

チャレンジする事は、成功失敗含めその人にとって人生の新たな発見に繋がります。

ですが

安心安全美味しい!が第一優先だと思います。

 

賄いの豚バラスライスは、その意味でもよい出来だったというわけです!

 

 

初めての職場で、主任(板長)は冷し中華にマヨネーズをかけて食べるのが好きでした。

冷し中華が賄いの時には、必ずその事が思い出されます。

 やはり当時の私にとって

嫌で嫌で堪らなかった”賄い作り”

 

あの時間は必要な時間だったのかもしれません。

いつかわかってくれるかな・・・?

 

最後に

いつもながら話が脱線してしまい、大変読み難くなっている事をお詫びします。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

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ひと手間かけて、仕事が丁寧。京都の目利き たち吉の器