和食を簡単に!

ちょっとした「コツ」や「黄金比率」で簡単に作れる和食のご紹介

ぷりんを水分量から考察! とろ~り派? しっかり派? 

ぷりん プリン を水分量から考察!

”たまご”続きで書かせていただきます。

 

「ぷりん」って老若男女の好かれる凄いデザートだと思います。

 そこで改めてプリンの魅力について考えてみました。

プリンの魅力

 1・ 上品なコクとバニラの香り

 2・ なめらかなのどごし

 3・ 様々なバリエーションがある

 4・ 手軽感がある

 5・ ほろ苦いカラメルで甘さが際立つ  etc・・・

 

ぱっと思いつくだけでも、プリンの良さを表しているポイントが出てきます。

そこで今回は、プリンについての数字を公開していきます。

 

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先ずは、プリンに使用する材料を見ていきましょう!

 

(プレーン)

卵 砂糖 牛乳 生クリーム ・バニラエッセンス or バニラビーンズ

 

大体これくらいの材料かと思います。

次は、とろ~りなめらかプリン! にするか しっかりのどごしプリン!にするかで

数字が変化していきます。

考える主な数字は、卵1個に対する水分量です。

            (卵一個の水分量ではありません)

 

どのような事か?

卵一個で、

どれだけの水分を凝固させることが出来るか = どれだけ柔らかいプリンに出来るか

の公式になります。

 

ある割烹店に勤めていた!ときの話ですが

「茶碗蒸し」の注文が入るたびに、卵に出汁と調味料を加え裏ごし、器に流して蒸していました。 

その時の出汁の分量は、M卵1個に対し、八勺お玉一杯でした。

ちなみに和食で使われる量る基準は、1升は10合、1合は10勺です。

茶碗蒸しを作る際の卵液と出汁の比率は、1:2から1:3と言われています。

よってM卵1個は50gで出汁八勺は146ccとなり約3:1となり

結果やわらかな茶碗蒸しができあがるわけです。

 

 余談・・

  当時勤めていた割烹店で使っていた八勺お玉は、お玉の部分だけステンレスで

  柄の木製でした。 私個人的に、柄の部分がレトロなお玉が好きでしたが

  今は衛生観念上どこに行ってもオールステンレス製がおかれています。

  

卵1個に、どれだけの水分量を加えるかがポイントになりますので一応の目安として

通常、M卵は50g L卵は60g となっています。(夏場は水分量がふえる)

現在は、流通の関係上L卵は減少気味です。

よって加える水分量は、3倍から4倍までが作業がしやすい量となります。

 

*1

  水分量

50g

 以下

 同割り  

100g~

 (2倍)

150g~

 (3倍)

200g~

 (4倍)

M卵 50g   かため やや硬め 硬くない やわらか ゆるい
L卵 60g   かため やや硬め 硬くない やわらか ゆるい

      

 この表をもとにプリンのレシピを構築すると

   とろ~りプリン風

  • M卵   5個 (250g)   
  • 砂糖      180g位     卵液に対して1:3の水分量
  • 牛乳      500g
  • 生クリーム   250g
  • バニラエッセンス or バニラビーンズ 適量

上記のレシピではとろ~りプリン風になり、下記のレシピではしっかりプリンになる。

   しっかりプリン風

  • M卵   5個 (250g)   
  • 砂糖      180g位     卵液に対して1:2の水分量     
  • 牛乳      450g
  • 生クリーム    50g
  • バニラエッセンス or バニラビーンズ 適量

 

ポイントは卵液に加える水分量なのです。

細かな点をいえば、生クリームの乳化脂肪分を加えることによる”やわらかさ”の演出

もありますが、今は水分量について書かせていただきます。

 

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もし、なんとなくでもご理解いただければうれしく思います。

作り方は、他のレシピサイトが多々ありますのでここでは割愛しますが

時々、滑らかさとは程遠いプリンがあります。(悔しいですよね・・)

 

なぜ? 失敗の原因は?

  • 出来上がったプリンがかたくなってしまった
  • 容器から抜いたら周りがクレーターのよう・・・
  • 固まらずに流れ出てしまった

これらは卵を使った蒸し物に良くありがちな失敗例です。

 

 それでは、今回も数字で解決していきましょう!

         

   上手くいかない原因のほとんどは

 

プリン液を火にかける時の温度によるもの!

 

ですので、この一点を理解しておけばほぼ間違いなく成功します。

 

さあその数字とは。

 

卵液とは、卵白・卵黄を溶いたもので、2種類のたんぱく質が存在しています。

その混ざり合った2種のたんぱく質が熱凝固するための温度は80度

卵液関係は80度での火入れを意識しておきましょう!

 

 それでは問題解決

出来上がったプリンがかたくなってしまった  

   ⇒ たんぱく質凝固帯よりも過度の温度が続いた為

 

容器から抜いたら周りがクレーターのよう・・・

   ⇒ どうしても中心部より周りから火が入っていきます。ですので、

     85度位の温度帯で全体をじっくり火を入れていけば防げます。 
                          
固まらずに流れ出てしまった

   ⇒ 80度以下の温度帯では、卵液にあるたんぱく質が熱凝固できません。

      よって中心温度が80度になるまで火を入れていきましょう。

 

最後に

私自身は、スチームコンベクションであれば85度設定の30分で作っております。

小さな電気オーブンや旧式のオーブンでは、湯煎式で120度で15分で様子を見て

何度か確認しながら仕上げてきました。

オーブンには個々の癖がありますので、何度かトライしてみてください。

もし100度以下の設定がある家庭用のオーブンでしたら

85度で20分~30分で挑戦してみてください。

きっとなめらか肌のプリンが出来ると思います。

 

長々な記事になりましたが、最後までお読み頂ましてありがとうございます。

 

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*1:簡略表記ですが